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管理人の個人的考えのコラムです。
医学的根拠も何もありません。

今を捨てて未来に賭ける。永遠に追い続ける未来。


摂食障害の人は、現在を生きていない人が多いのではないかなと思います。
常に、過去に縛られ、そして未来を恐れています。
それは、心の中だけの問題ではなく、実際にそういう行動をとっていると思います。

 過去に縛られるということ。

私は、反省したがりでした。
後悔したがりでした。
摂食障害の回復と共にかなり改善はしましたが、今でもなかなかこの癖は抜けません。

特に、人との関係においてそうだと思います。
「今日の私のあの発言、相手を不快にさせたんじゃないか…」
「私のあの行動、不自然じゃなかったかな。不快じゃなかったかな。」
「あの時、親がもっとこうしてくれたら…」
「あの時、あぁしていれば…」
毎日毎日、反省と後悔を繰り返しています。
そして、暗い気持ちになり落ち込みます。
まるで自分をいじめ倒すように、自分の行動がマイナスに働いていると想像を膨らませて苦しみます。
過去のことを思い悩み、後悔する結果、今のこの瞬間の穏やかな時間や安らかな眠りを捨てています。

目の前の人に対してもそうです。
目の前の人ではなく、その人の過去の言動の方に心がいってしまいます。
いくら目の前の人が私に対して好意的にふるまっているとしても、
過去のその人の気になる言動を心の中に持ち出して「この人は、本当は私を嫌っているんだ…」と思ってしまいます。
今、いくら好意的であっても、心を許せません。
過去のことから、心が離れられません。
目の前の人ではなく、過去の人ばかりを見ています。

 未来を恐れるということ。

摂食障害の人は、痩せるしかないと思っています。
すべては、痩せてからしか始まらないと思っているひとが多くいます。
「痩せてから〜しよう。」
「今〜出来ないのは、痩せていないから。だから痩せたらできるはず。」
「上手くいかないのは、痩せていないから。まず痩せるしかない。」
痩せるということは、全てにおいて最優先です。
本人が、望んでそうしているわけではありません。
痩せる痩せないというのは、いくつかの選択肢から、本人が望んで選んでいるわけではありません。
そうするしかないのです。
選択肢はありません。
一択なのです。痩せるしかないのです。
ですから、本人にとって痩せていない今は、人生のスタートラインにも立っていない様な状態です。
(もちろん、この場合の「痩せていない」は、一般的な痩せている痩せていないの基準は当てはまりません)

スタートラインに立つために、今はせっせと痩せるための行動をとるしかありません。
食べたいものも、友人との楽しい時間も、捨てるしかありません。
日常のすべてが、痩せるためのものになってしまいます。

仕事で疲れていても、「今日頑張っておかないと、明日もっと頑張らなきゃいけないから…」と、明日を恐れて頑張って運動をします。
友人から食事に誘われても、「明日体重が増えちゃうから…」と、未来を恐れて、断ります。
全ては、未来のためです。
スタートラインに立ったあかつきには、きっと今より自由で輝く人生が待っていると信じて、ひたすら「今」を犠牲にして頑張ります。

そうして、ずっとずっと、「今」を犠牲にし続けることになってしまいます。

 今を犠牲にしていった先に待っているもの

今を犠牲にしつづけて、自分の思い通りの体重になったとします。
本人が望んだように、これで人生のスタートラインに立てました。
しかし、これで本当に自由で輝く人生がそこからスタートするのでしょうか。
そうではありません。

スタートラインに立ったら、そこからは「転げ落ちないための努力」が始まります。
やっと手に入れた痩せたカラダと、体重の数字。
これを手放さないためには、それまでと同じかそれ以上の努力が必要です。
無理なダイエットならなおさらそうです。

友達に食事に誘われても、「今食べたら、せっかくの体重が増えちゃうから…」と、断ってしまいます。
または、友人と食事に行っても、食事が楽しめません。
「私、こんなにカロリーの高いものを食べてしまっている…。帰ったら運動しないと。明日はセーブしないと。」
と、必死に穴埋めをするための行動をとります。
毎日の生活の中に、体重を増やしてしまいそうな落とし穴がないか、慎重に慎重に生きていかなくてはいけません。

必死の思いで手に入れた人生のスタートライン。
しかしそこには、思い描いていたよう通りの自由も輝きも、それほど準備されているわけではないのです。

痩せたら、新しい自分になれるわけではありません。
それまでの自分が、ただ痩せるだけです。
自分を縛りつけている自分が、痩せるだけです。

私達は、それに気づかなければ、永遠に輝ける未来を追いかけて、今を犠牲にし続けなくてはいけません
そうしている間に、歳を重ね、様々なことが通り過ぎて行ってしまうのです。
何もかもが通り過ぎて行ってしまうのです。

どうか、それに気づいてください。

過去に縛られていませんか?
今を犠牲にしていませんか?

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