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拒食症の患者さんにまずしてほしいことは、やはり「病院へ行くこと」だと思います。
ですが、拒食症患者さんが病院にかかるまでには、紆余曲折を経ることが多いので、拒食症患者さんの病院受診までについて書いてみます。
拒食症の子をもつ親としては、かたくなに食べることを拒否する患者さんをみて、「食べなさい」「もうちょっと太って」などと言ってしまうと思います。
それでも食べなければ、家族のほうももっと強く言ってしまうようになったりして、患者さんとの間でもめごとが頻発するようになります。
それが続くと、そのもめごとは日に日に食事だけの問題ではなくなり、家族関係の問題に発展しかねません。
そうこうしているうちに、痩せはますます進んで、体へも悪影響を及ぼしてしまいます。
そうすると、できるだけ早い段階で拒食症患者さんが治療に取り組むようになるきっかけを、どうにかしてつくらなくてはいけません。
やはり、一番良いのは、専門機関に診てもらうことです。
家族の説得で患者さんに病気であることをはっきり自覚させようとすること、治療へ積極的に参加するようにさせることは、無理かもしれません。
家族だと専門知識も少ないですし、関係が近すぎて、家族側も患者さんも感情的になりすぎてしまって、結局口論になってしまうことになりかねません。
ですから、第三者である専門の医師から直接本人に話してもらうことが最適だと思います。
誰しもそうだと思いますが、第三者からの話は、冷静に、素直に聞き入れられる場合が多いものです。(他にも、学校のカウンセラーや保健室の先生等も良いかもしれません。)
ですが、拒食症患者さんは自分から病院へ行くことは少なく、周囲から病院へ行くようにすすめられても拒否するのがほとんどのようです。
それは、拒食症患者さんには病識が欠如しているからです。
*病識の欠如についてはこちらをご覧ください >>「病識の欠如」
ですから、拒食症患者さんを病院へ連れて行き、治療への意欲を引き出すのは、とても大変で時間のかかることです。
では、親としてはどうやって患者さんを病院に連れて行ったらいいでしょうか。
それは、患者さんに真摯に向き合い、真剣に話をする以外にないと私は思います。
やみくもに「あなたは病気なんだよ。」と言っても、本人は納得ができません。
ですから、「あなたが今やりたいと思っていることは何?将来の夢は何??このまま痩せ続ければ、それができないままかもしれないよ」「頭の中が、食べ物のことでいっぱいなんじゃないの?そういう状態はとても辛いと思うの。」「あなたのことが本当に心配で、どうにかして助けになりたいと思うんだけど、でもどうしていいのか分からない。だから、一度一緒に病院に行ってくれない?」といった感じで、受診を持ちかけてみてください。
しかし、どんなに親が真剣になっても、やはり病院へ行くことを拒む場合もあります。
そんなときに無理して病院へ連れて行っても、病院から帰った後で反発し、患者さんもさらに態度を硬くし、次に病院へ行くのを拒むようになるかもしれません。
そんなときは、ひとまず焦る気持ちを抑えて、様子を見るしかないかもしれません。
病院では、本人が受診しなくても、家族からの相談に乗ってくれるところも多くありますので、親だけでも病院に出向いて相談に乗ってもらうのも、とても良いと思います。
いくら本人が病院へ行くことを拒んでも、無理やりにでも病院へ連れて行かなくてはいけないこともあります。
それは、当然ながら生命の危険が感じられるときです。
体重が標準体重の60%をきって、飢餓的な症状(脱水症状、1分間に40以下の徐脈、不整脈、虚脱症状)が見られたり、自分で動けなかったり、体調が悪そうだったり、意識がはっきりしないときは、一刻も早く病院に連れて行ってください。

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