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摂食障害の治療


して欲しくないことA


●「よくなったね」と言わない
拒食症の人が少しずつ食べられるようになって、少しずつ体重も回復してきたとします。
家族にとっては、とても嬉しいことですよね。
思わず、「すごいね!良くなってるね!!」と言いたいところです。
ですが、「良くなったね」は、完全に治る前(治療段階)の過食症・拒食症の人にとっては禁物なのです。
太ること(一般的な標準体重に近づくこと)を心底恐れる拒食症の人にとっては、「よくなってきたね」は、自分の体重が増えてきたことを改めて認識させてしまうような言葉なので、実はとても残酷なものなのです。
一方、過食症の人にとっての「よくなってきたね」はどんな意味を持つのでしょうか。
私を例に挙げてみます。
私は、母に「よくなってきたね」なんて言われようものなら、その瞬間イライラし、不安になり、大過食に走っていました。
なぜなら、私は、母を安心させることが嫌だったのです。
常に、私は母に、私を心配していてほしかったのです。
ですから、「よくなってきたね」と言われることは、母の心配・関心が私から遠のいていくことを感じさせました。
なので、「よくなってきたね」と言われたらとたんに不安になり、イライラし、その結果結局過食をしたり暴れたりして、母の関心を得ようとしていたのです。
みんなが私のように思っているわけではないとは思いますが、私のように母親からの愛情を求めている人にとって、「よくなってきたね」は、結果的に本人を不安定な状態にしてしまいかねないということです。
(このような心理状態は、過食症の治癒と同時に心理的成長を遂げ、徐々に治っていくものだと思います。)

でも一方では、母親が自分の回復を喜んでくれるということを本人が励みにし、さらに治療に意欲的になる人もいると思いますので、一概に「よくなったね」が禁物とはいえないかもしれません。

● 無理強いしない
食行動や生活態度などを改めるよう強く迫ったりしてはいけません。
ある意味「自己主張」である摂食障害や問題行動を力ずくで抑えようとすることは、根本的な問題の解決にはなりません。
怒鳴りつけてみたり、一方的にルールをつくったり、改善されないからと言って何かを取り上げたりしてみても、素直には従わず、反抗的な態度に出ると思います。
結果的に、心を閉ざしてしまい、信頼関係を再び作り直すことが大変難しくなってしまうかもしれません。

● 焦らない・結果を急がない
本人が通院しだしたり、治療に積極的になったりすると、周囲は「これでよくなる!」「早くよくならないかな」と思い始めると思います。
拒食症の人が、少しでも何か食べれるようになれば、「よし!じゃあ次はあれを食べれるように頑張ろう!」「次は○○カロリーとれるように頑張ろう!」と意気込んでしまうでしょう。
過食症の人が何日間か過食せずに過ごしたり、嘔吐や下剤乱用が少しでもおさまると、もうすぐ治るんじゃないかと思ってしまうことと思います。
ですが、焦りは禁物です。
周囲の焦りを本人が感じ取り、悪い方向へ作用するかもしれません。
急いで食べさせようとしても、拒食症の人はそんなに急に食べれるわけではありませんし、過食はそんなに急にピタリとやむものでもないと思います。
どうにかして早く治るよう協力したいと思うのも分かりますが、本人の長い人生を見渡すようなゆったりした気持ちで病気に向き合っていってください。
結果を急いではいけません。


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