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集団療法とは、患者さんが集まって話をしたり、その集団全員で治療を受けたりするものです。
この治療法は、摂食障害の治療の中心となるものではなく、他の治療の補助的な役割を担うものです。
集団療法での患者さん達の話し合いは、スタッフや医師はあまり介入せず、患者さん同士の自由な話し合いを促す役割をします。
話す内容は、テーマが決まっていたり、何でも話したいことを話してよかったりします。
話し合いにはいくつかのルールが設けられています。
たとえば、
・話したくない人はまったく話さなくてもよい。
・人の発言を中断させたり批判したりしてはいけない。
・話し合いの場で人が話した内容を口外してはいけない。 などです。
集団療法のメリットは何といっても、自分と同じように悩み苦しんでいる人がいるということが分かること、そしてさまざまな人の話を聞けるということです。
摂食障害の患者さんは、「自分だけが異常なのではないか」「自分だけ苦しんでいるのではないか」「自分だけが劣っているのではないか」と思っていたり、視野が大変狭くなっていて自分の考えや見方がゆがんでいることに気づきづらい状況にあります。
ですから、集団療法で同じ病気で苦しむ人のさまざまな思いや体験談を聞くことを通して、自分自身を見つめ直したり、自分から話をすることで心を開放していくことは治療上とても有益です。
患者さん同士の会話の中で、病気について学んでいくこともできます。
また、集団療法では、そこに参加する患者さん同士で人間関係を築いていくことができます。
摂食障害の患者さんは、心が閉鎖的になり、友人も少なく孤独を感じている人が多いものです。
そんな中で、自分を飾ることなく話すことができ、共感しあえる友人を作れる機会にもなると思います。
ただ、集団療法には問題点もあります。
人と自分を比較することが、マイナスに作用することがあるのです。
たとえば、
・人に比べて自分は症状が軽いようだから、まだ大丈夫だと思ってしまい、症状を放置したり、治療に積極性がなくなる。
・嘔吐や下剤乱用の習慣の無い人が、他の人がそれをやっているということを知って、「そうすれば太らないんだ!」と思い、やりはじめてしまう。
・患者さん同士が、症状の重さや体重等で競い合ってしまう。
などが起こってしまう場合があります。
ですから、話し合いを進行させるスタッフや医師が患者さん達全員に気を配り、良い雰囲気を作っていくことも重要だと思います。
集団療法は、病院が実施していたり、病院とは別に民間の「自助グループ」の団体が各地で活動していたりします。
病院でやっている場合は、医師が院内の患者さんを集めて話し合いの場を設けています。
(私も入院中に、その病院が開いている集団治療に参加していました。)
民間の自助グループの場合、大小様々な団体があり、ホームページ等で参加を呼びかけている場合があるので、まずは近くに自助グループがないか、探してみてください。
病院外でやっている民間の自助グループへの参加は、不安もあると思いますので、摂食障害の本等で紹介している自助グループに参加してみるのもいいと思います。
集団療法の場合、参加する人や主催している人によって、そのグループや話し合いの雰囲気もまったく違ったりします。
なので、何度か通ってみて、どうしても自分には合わないと感じたら、別のところを探したほうが良いと思います。
また、集団療法(または家族療法)の一つとして、摂食障害の子供を持つ家族が集まって話し合ったりする会もあります。
病院が家族の会を作っている場合もあれば、自助グループのひとつとして交流を持っているところもあります。
摂食障害の患者さんを持つ家族(特に母親)は、対応の仕方に悩み、病気が今後どうなっていくのか不安を感じます。
病院の先生からいろいろ話を聞けたとしても、それは1回にほんの数十分のことで、後は摂食障害の本を読んだり、インターネットで調べるしかありません。
周囲に、摂食障害の子供について気軽に相談し、その悩みや苦しみを理解してくれる人も、なかなかいないかもしれません。
「どうして自分だけ大変な思いをしなくてはいけないのか」と、患者さんへの対応に疲れてしまったり、「自分の育て方が悪かったのか」と自分を責めてしまうこともあると思います。
そんなとき、家族の会などは大変支えになる存在だと思います。
様々な症状、様々な段階にいる患者さんを持つ家族が集まって、現在の悩みを話したり、それにアドバイスし合ったり、病気について学んだりすることができます。
患者さんの症状も原因も家庭環境もいろいろありますし、そんな患者さんへの対応の仕方も様々です。
それを聞いて参考にしたり、また自分の経験を話すことで他の家族の役に立てるかもしれません。
摂食障害が快方に向かっている患者さんを持つ家族と話せれば、「摂食障害は治る」ということを確認でき、未来に希望を持って前向きに患者さんと向き合えるようになれると思います。

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